現在では7軒に1軒、全国で1,000万軒以上の空き家があるとされており、空き家は年々増加しています。
空き家は持ち主に固定資産税がかかり続けるだけでなく、建物も劣化していくので放置できない問題です。
ここでは空き家のできる原因を解説し、空き家対策ができる家族信託の概要やメリットについてご紹介します。
家族信託を検討するうえで空き家ができる原因とは
現在では子どもが親と同居して、その家に住み続けることは少なくなりました。
親が高齢者になり、入院や死亡するとその家に住む方がいなくなるのが空き家のできる原因です。
また、親が認知症になると判断能力が低下したり施設に入居するため、売買契約ができずに空き家になってしまいます。
家を相続する場合でも、相続人が決まらなかったり、相続しても住まなかったりしてそのまま放置するケースが多いです。
空き家問題を解決する家族信託制度とは
親が生活してきた家を有意義に活用するためにおすすめなのが家族信託です。
家族信託とは、親が元気なうちに委託者となり、家などの財産の管理運用を受託者として子どもに託す制度です。
家族信託を選択すると、財産は受託者である子どもの名義になります。
しかし、財産からの利益を受ける受益者は委託者である親なので、家や財産の所有は親のままです。
家族信託は司法書士や弁護士に相談をしながら作成した契約書を、公正証書にすることが一般的です。
公正証書にすることで証拠能力を高くでき、トラブルを防ぐことにつながります。
空き家対策を家族信託でおこなうメリットとは
まず親が委託者と受益者になり子どもが受託者になるケースは、贈与にならないので贈与税が発生しません。
また、親が認知症などで判断能力が低下した場合、受託者である子どもの意思で財産の売却ができます。
受託者になった場合、財産の管理や運用、処分をおこなう義務が課されます。
そのため、遠方であるなどの理由で財産の管理を放置できません。
家族信託は委託者の思い通りに数世代先の財産承継を決定できるため、家の承継先がないことを理由に空き家になるのを防げます。
まとめ
親が高齢者になり、入院や死亡するとその家に住む方がいなくなるのが空き家のできる原因です。
そして、空き家対策におすすめなのが、親が元気なうちに委託者となり、家などの財産の管理運用を受託者として子どもに託す家族信託です。
空き家は財産の1つでもあるため、親が元気で判断能力があるうちに話し合いをすることをおすすめします。
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