低金利状態が続く中、住宅ローンを借り換える人が増えています。住宅ローンの借り換えとは、より金利の安い別の銀行で同じ金額のローンを組み直し、今返済中の住宅ローンを一括で返済することです。たとえば年利3%の住宅ローンを組んでいるところ、年利1.5%の別の銀行のローンに変更すると、金利が半分ですむことになり、その分の返済額を減らすことができます。
住宅ローンの借り換えでメリットがある人は、残高が1,000万円以上である、返済期間がまだ10年以上残っている、乗り換えると金利が0.5%以上下がるという3つの条件に当てはまる人です。また、変動金利で住宅ローンを借りている人は、将来金利が上がる心配がありますが、住宅ローンの乗り換えをすると長期固定金利に切り替えることができるというメリットがあります。
リフォームローンを検討している場合、従来の住宅ローンとは別にリフォームローンを組む必要があり、その場合の金利は2.0%以上と、少し高めになっています。しかし住宅ローンの借り換えと同時にリフォームローンも住宅ローンに含ませて借りることができるため、リフォームローンの分の金利も安くすむというメリットがあります。また、住宅ローンを組んだ時に契約者は団体信用生命保険に加入しています。この保険は万が一、住宅ローンの契約者が死亡した場合、残りの住宅ローンがゼロになるというものです。団体信用生命保険のなかには、死亡時だけでなく、がんと診断された場合にも住宅ローンの残高がゼロになるものがありますので、住宅ローンの借り換えと同時に団体信用生命保険を有利な保険に変更することができるのです。
一方、住宅ローンの借り換えには諸経費がかかるので注意が必要です。諸経費の内訳は繰上返済手数料、抵当権抹消費用、抵当権設定費用、保証料および印紙税などです。個々の状況により金額が違いますが、だいたい30万円から80万円ぐらい必要と考えられています。これらの費用を正しく計算して、なおかつ住宅ローンを借り換えたほうが金銭的に得であるという判断ができれば、住宅ローンを借り換えるべきでしょう。これらの諸経費の計算等は自分だけで行わず、銀行等、専門家にお願いしたほうがよいでしょう。