住宅ローン控除とは、簡単に言うと、家を購入した際に税金が還ってくる制度のことです。正確には「住宅借入金等特別控除」と言い、マイホームを購入したりリフォームをしたりする際に住宅ローンを利用すると、原則として所得税から税額控除され、税金の負担を大きく減らすことができます。
ただし、住宅ローンの利用者すべてが住宅ローン控除を受けられるわけではありません。住宅ローン控除を受けるには、一定の要件を満たす必要があります。
とはいえ、10年間は所得税が控除される非常に魅力的な制度なので、家の購入やリフォームで住宅ローンを利用する際は、ぜひ活用してみましょう。
住宅ローン控除を受けるには、いくつか条件をクリアする必要があります。
まず、住宅ローン控除は自らが居住する住宅にしか適用されません。投資物件や親族の物件には適用されないので注意が必要です。
住宅ローン控除を受けられる住宅は、床面積の合計が50平方メートル以上の広さがあることが条件となります。また、中古住宅の場合は築20年以下、中古マンションは築25年以下の場合にのみ、住宅ローン控除が適用されます。
住宅ローン契約年の年収が3,000万円以上の人は、住宅ローン控除を受けることができません。年収の計算は複雑なので、事前に国税庁のホームページで計算方法を確認しておく必要があります。
住宅ローン控除が適用されるのは、住宅ローンの借入期間が10年以上の場合のみとなります。9年以下の短期ローンは控除の適用外となってしまうので注意しましょう。
住宅ローン控除の適用を受けるには、自分で確定申告を行う必要があります。確定申告は自分の住んでいる地域を管轄する税務署で手続きを行うのが一般的でしたが、最近では郵送やインターネットでも手続きできるため、わざわざ税務署まで出向く必要はありません。
普段は確定申告を必要としない会社員でも、住宅ローン控除を受ける1年目は確定申告による手続きが必要になるので注意しましょう。