金銭消費賃貸借契約とは、貸出人から金銭を借りて消費する際、借入金額と同じ金額を返済する契約です。利息を付ける場合は、利息の分も含めて返済します。住宅ローンの場合、銀行などの金融機関と金銭消費賃貸借契約を結ぶことになるでしょう。抵当権も一緒に設定する契約書もあります。
金銭の貸し借りを書面に残す場合、題名を「借用書」もしくは「金銭消費賃貸借契約書」と表記します。どちらの名称を用いても、法的効果に違いはありません。ただし、住宅ローンは金銭の貸し借りになるため、金銭消費賃貸借契約書として書面化するのが一般的です。貸し借りの事実を明確にするため、契約書名に「金銭」という言葉を入れるといいでしょう。借用書の場合、借主のみで作成できるというメリットがあります。一方、金銭消費賃貸借契約書は双方の確認と署名・捺印が必要です。書類の紛失や改ざんなどのトラブルを防ぐためにも、双方が内容の交渉や確認ができる方法で作成するといいでしょう。
金銭消費賃貸借契約書の作成時には、貸し借りの条件を確認することが大切です。利息の有無や遅延損害金とその割合・物的担保・連帯保証人について確認するといいでしょう。これらの条件に合意してから契約する必要があります。金銭消費賃貸借契約書の内容として、「交付や振込日・返済方法・返済期日」を明確にして、「契約書を作成した日時と氏名・捺印」が必要です。貸主と借主のそれぞれが、住所や氏名・捺印をします。
利息が発生する時は、「利息の割合・損害遅延金の有無と割合」を追加で記載します。損害遅延金とは期日通りに返済できなかった時の罰金で、利息のように年率で記載する決まりです。損害遅延金は貸付利率の1.46%以内にしなければなりません。それを超えなければ、自由に設定できます。連帯保証人を付ける場合は、通常の書式に「連帯保証人の住所と氏名・捺印」の追加が必要です。書類は3部作成し、連帯保証人にも渡します。