不動産鑑定評価とは、土地や建物を所有する人以外が経済価値の判定をし、結果を価額で表示することです。「不動産の鑑定評価に関する法律」の第2条で、具体的な規定が記載されています。不動産鑑定評価は経済価値を見積もる行為で、不動産売買額にも関わるため慎重に行わなければなりません。よって、不動産鑑定評価は、「不動産鑑定士」のみが行えます。不動産鑑定士は国家資格で、不動産だけでなく経済や民法・会計などの知識が必要です。国家試験に合格後、実務修習をしてから修了考査に合格しないと、不動産鑑定士の仕事はできません。
不動産鑑定評価は、所有している財産の把握をするために必要な行為です。土地や建物としての価値を理解できれば、不動産売買時に円滑な手続きができます。また、不動産鑑定評価をすることで、その地域や土地・建物の地価を予測することが可能です。交通機関やその他の商業施設・地域の中心部からの距離など、環境や条件によって経済価値は異なるため、しっかりとした価額を把握しているといいでしょう。しかし、不動産鑑定評価は、ずっと同じとは限りません。都市開発の計画があると、周辺地域の不動産鑑定評価が高くなることもあります。
不動産鑑定評価と土地評価では、不動産を評価するという意味では同じです。しかし、それぞれの目的や算出方法が異なります。不動産鑑定評価は、土地の売買時に適正価格で取引するためのものです。不動産は市場価格が分かりにくく、豊富な知識と経験を持った不動産鑑定士が客観的な目線で分析・算出します。よって、土地評価額よりも実勢価格になりやすいです。
しかし、評価した不動産鑑定士の判断で評価額が決まるという特徴があります。つまり、別の不動産鑑定士に依頼すると、評価額が変わることもあるのです。
土地評価は贈与や相続の際に、所有している財産を把握するための評価額です。算出するためには、国税庁が発表している「路線価方式」、路線価が分からない場合は固定資産税評価額から出る「倍率方式」を利用します。つまり、土地評価は贈与税や相続税などを決める時に必要なのです。この2つの方法は、実勢価格よりも少ない金額で評価される傾向があります。しかし、基準になる値が決まっているため、誰が算出しても近い数値が出るでしょう。