退職金が1000万円以上落ちているのは何故か?

2018年に至っては、1,000万円以上ダウンした1,788万円。
【20年前より退職金が1000万円も減っている】というのが最近話題になっておりますが、何故ここまで下がることになったのでしょうか?
原因としてはバブル崩壊以降に企業がその恐怖から内部留保を多く溜め込み人件費を大きく削減していることが原因になっています。このことから多くの企業が確定拠出年金に移行するなどの対策を行いましたが、運用利回りも長期的に低下を続けるなかで、現在でも退職金は減少傾向にあり、退職金制度自体を廃止する会社も多く見受けられます。また、転職が一般的になってきており、キャリアの最終期に報酬を手厚く支払う退職金制度が競争優位性を持たなくなっていることも大きな要因になっております。
それでは退職金がこれから上がる可能性はあるのでしょうか?
正直な所その可能性は年々低くなってきているのが実情です。少子高齢化により高齢者雇用が多くなっている中、多くの企業で若手社員の人数が減少しており、その中でも勤続年数別に退職金額を見てみると、直近で、勤続年数が20年から29年の労働者の退職金が増えている様子がうかがえます。長期勤続者の退職金を引き下げると同時に、40代後半から50代前半までの早期退職者の退職金を増額することで、企業は高齢社員が会社に居続けないように促している事が容易に想像できます。
その中で10年後20年後に退職金には期待できるかと言われると恐らく今までの話を推移してみるとかなり厳しいと思われます。
将来的に年金が減り続けており、退職金までもが減り続けて1000万円以上が下がっている状況では、ますます老後も心配です。近頃では老後までに長い時間ある若い世代でも、老後の生活を考えている人が多い中、実際に受け取れる年金や退職金の額をきちんと把握していない人が多いのはなぜでしょう?
日本FP協会の「世代別比較 くらしとお金に関する調査2018」では「自身が受け取る年金の金額をどのくらい把握しているか」という質問に対し、「金額を把握している」「金額をおおよそ把握している」と答えた人は、20代では18.5%、30代では24%、40代でも29.5%に留まっております。
これを見てわかることは20代から40代の方が退職金に対して余り期待をしていない方が多いことが顕著に表れています。企業が高齢化の中で人件費を下げる為に退職金を年々減少させていき、40代の世代が退職する頃にはもらえる退職金は1000万円を切る可能性が大きく示唆されています。
これからの時代は自分で考えて今あるお金をどう運用することができるかが課題になってくるでしょう。


